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映画「スチームボーイ」メールマガジン『プロジェクトS』第3回

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7月17日全国東宝洋画系ロードショー
大友克洋 監督作品 映画「スチームボーイ」

◆「スチームボーイ」とは
→蒸気機関の発明により繁栄を極めた19世紀イギリスで、空前絶後のエネルギーを持つ“スチームボール”が発明された!果たしてそれは<人々を幸せにする夢の力>か、それとも・・・?

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http://www.steamboy.net/

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『プロジェクトS』第3回

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<はじめに>

この文章は、「スチームボーイ」の2003年10月公開予定に合わせて2003年3月よりバンダイビジュアル社内報に連載されたものを元に本メルマガ用に加筆修正を加えたものです。

(筆者について)

バンダイビジュアル 制作プロデューサー 小森氏。映画「スチームボーイ」の制作に長年携わってきた人物。

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<2003年5月号掲載>
「スチームボーイ」は究極のアナログ作品なのです!

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「スチームボーイ」はフルデジタル作品あるいは最新のデジタル技術を全面的に駆使した作品と思われがちですが、実は全くのアナログ的な作品なのです。もちろんメカの動きやエフェクトなどは3DCGを駆使してもいますが、それを支えるのは日本のアニメ界を代表するアニメーター達の地道な手作業なのです。
作業の手順としては、大友監督の絵コンテからアニメーターによって起こされたレイアウトを大友監督が詳細に手を加えます。監督自身「レイアウトが終われば僕の仕事は終わり!」とまで言っていたように、1,850カットものレイアウトの全部に手を入れた監督の執念は物凄いものです。
こうして出来上がったレイアウトは、CG班に送られて3DCGの動きのシミュレーションをした後にようやくアニメーターに戻されます。アニメーターはラフの原画を上げた段階でCGとの合わせの確認を行い、最終の原画が完成するのですが、その後通常の作画監督の確認の他に[蒸気]のエフェクトの作画監督が加えられるのです。
エフェクト作監のH氏は8年間も[蒸気]の表現に掛かりきりでした。(その間に結婚し、生まれた子供も今年小学生になりました!)「スチームボーイ」はこのように、作画班とデジタル班との間で延々と続くキャッチボールの中で作り上げられた映像なのです。
「19世紀の産業革命のイギリス世界」を「21世紀の日本に残された数少ないマニファクチュア」で映像化する――大げさかもしれませんが、何か歴史の皮肉のような気もします。


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<コラム>固体、液体、気体――氷結、蒸散

本文でも触れましたが、この映画の見所の一つは、蒸気のアニメーション表現です。
AKIRAのラストシーンの爆発表現が、大きな話題になりましたが、この映画では蒸気の他に、水、氷、水蒸気という、もっともアニメーター泣かせの描写が全編にわたって展開します。氷結、蒸散といった理科の授業で習った(ような気がする)現象の映像化にご期待ください!

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<あとがき>
第3回目をお届けしましたがいかがでしたでしょうか?
今回のメルマガでは、映画「スチームボーイ」制作現場の地道な作業について、少しですが皆様にお伝えできたのではと思います。気の遠くなるような作業の繰り返しですから、制作期間9年というのもうなずける気が・・・。
第4回配信は6月4日(金)予定です。

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